数年来、連載中のメルマガ、実践オランダ語講座Vol.39 より、
私担当の「オランダよもやま話」のみ、転載いたします。


3. オランダよもやま話(31)   国森由美子
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 このところ、ライデンのシーボルトハウス博物館やそれに関連した
記事を続けて書かせていただいています。この博物館とは、
開館前からつながりはありましたが、今年はかの未曾有の大震災を期に、
さらに近しい間柄になっています。シーボルトハウスは、ヨーロッパ日本学
発祥のライデン大学日本学科(1855年設立)とも密接な関係にあり
(物理的にも、歩いて数分です!)、オランダの「日本」発信の中心的な
役割を担っています。また、博物館、日本学科両機関のスタッフはもちろん、
「友の会」メンバーとして登録している一般のオランダの方々も、
それぞれの観点から日本という国に特別な思いを抱いています。
身近にこのような環境があるということに、私はふだんから感謝していますし、
今後もなにかと協力していくつもりです。

 去る7月31日には、シーボルトハウスにて8月28日まで開催中の
’Kawaii kimono’ (かわいい子どものきもの)展に関連し、
オランダの方々対象のレクチャーなどという、ちょっと大それたことをしました。
また、これと平行して、同日、ささやかでもなにか地震復興チャリティー
(私の場合は、岩手県山田町)ができないかと学芸員に相談し、
「きもので写真を撮ろう、山田町を支援しよう」イベントを企画してもらいました。
これは、会場の一角に着替え部屋を設け、ゆかたや簡単なふだん着物を
貸し出し、日本人ボランティア(私を含めて4人)が着つけをお手伝い、
博物館スタッフがその場で撮影、引き続きプリントアウト、それを一枚
2ユーロでご購入=チャリティーにご協力いただく、というものです。
私自身はレクチャー開始前の30分ほどしかお手伝いはできませんでしたし、
時間も4時間と限られていたことでもあり、金額としては決して多くは
ありませんが、希望者はひっきりなし、ボランティアの方々(ありがとう!)や
博物館スタッフも手を休める暇もない状態で、大好評だったようです。
一般オランダピープルにとっては、まあ、一種の「コスプレ」のようなもの
なのでしょう。「コスプレ」自体、もはや立派な(?)日本のサブカル用語、
オランダで唯一、日本にフォーカスしたこの博物館にとっても
「ウリ」になるとのこと。

 レクチャーの方もおかげさまで盛況、満員御礼でした。
こちらはまったくのボランティアではなく、一応仕事として話を引き受けて、
準備に約1ヶ月かけましたが…実はハードな日々でした!
プレゼン資料やオランダ語のテキストの準備もさることながら、
レクチャーの構成をオランダピープル向けに考えるのには、
それなりの技が必要です。そのようなことに熟達し、身近でサポートして
くれる人がいなければ、私の力だけでは到底及ばなかったと思います。
「もう、なんでそんなの引き受けてくるのー、ぶつぶつ…」
などと言いつつも、直前まで親身に助けてくれた「身近な人」にも大感謝(笑)。
次の機会(懲りてない!?)には、またどうぞよろしく!

 今回のレクチャーでは、企画展で見られる江戸末期から昭和までの
子どものきものにちなみ、江戸時代、明治時代の浮世絵の中に描かれた
子どもたちの姿や大正時代の古写真をプレゼンで紹介したり、私自身、
かつて大叔母が昭和初期くらいに着ていたというビンテージ(?)
ゆかたを着てレクチャーに臨んだり、その他、私の手許にある「小道具」
(戦前の帯、洗い張り状態のままの5歳くらいの女児きもの、
かつて人に教わりつつ手づくりした私の日本人形)を用いたりで、
口が足りない分(笑)ビジュアル資料も満載、この作戦は功を奏した
ようです(笑)。

 すばらしい子どもの浮世絵コレクションを所蔵されているくもん出版、
貴重な古写真サイトをアップされている日本古写真倶楽部の管理人様には、
転載をご快諾いただき、大変感謝しています。どちらのコレクションも、
シーボルトハウスで企画展などができればおもしろいのではないかと思い、
ご提案申し上げておきました。
仕かけ人のお由美(笑)? 

 今回のレクチャーやチャリティーイベントについては、
シーボルトハウスのサイトに掲載されていますので、
オランダ語読解練習がてら(?)どうぞご覧ください:

シーボルトハウスのサイト



以下は参考画像です。

catalogus.jpg

展覧会のカタログ表紙


kamishimo-hakama-edo.jpg

小さな小さな江戸末期の裃と袴、亀甲模様です。

omiyamairi-meiji.jpg

明治時代のお宮参りの図だそうです。展示品には、お宮参りの着物もたくさんありました。

meisjeskimono-meiji-1.jpg

これは、明治時代の3歳用くらいの着物。とてつもなく贅沢なしつらえでした。

meisjeskimono-meiji-3.jpg  meisjeskimono-meiji-4.jpg  meisjeskimono-meiji-2.jpg  meisjeskimono-meiji-6.jpg

幾重にもなっている襦袢、裾には真綿が入っていて、どんなすきま風も入らないような作りになっていました。
いったい、どこのお嬢さまのお召し物だったのでしょうか?

レクチャーに持参した、私の小道具というのは、たとえば、

taishokimono.jpg

大叔母のものだったという大正時代の着物(の断片)や、

araibari-1.jpg

洗い張りしたままの状態の女の子の着物(かわいい柄でしょう!)、
それから、中でもとくに、オランダピープルに大好評だったのは、

handgemaaktepop.jpg

この日本人形でした。いつぞや、教えてくださる方があり、
はじめから(文字どおり、粘土こねこねしてボディーから!)
手作りしたものです。

popjes-kinensatsuei.jpg

ついでに、展示のお人形と一緒に、記念撮影してやりました。
かわいいって言ってもらえて、よかったね。

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【2011/08/2509:07】 |『実践オランダ語講座』メルマガ用参考資料
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