1月中旬に受けた大学のとある講義の試験、本来ならすでに結果が出ているはずのところ(一応、試験日から3週間以内に結果を知らせることになっているそうです)、昨日になってようやく合格の知らせ(もろもろのコメントつき)が届きました。類はお友達を呼んでしまうのかもしれず(笑)、この講義の担当教授も、もしかしたら私のようなのんびり屋さんなのかも…。私の場合、好きで受講していた講義、落第したところで別に「どってことはない(笑)」ものの、あまりの連絡の遅さにちょっと心配になっていたところでした。

「残念ながら追試です」とか言われなくて、よかった…(安堵)。

この講義、直訳すれば「オランダ・フランダースのアートと文化のアイデンティティ(Kunst en culturele identiteit in Nederland en Vlaanderen)」というものでした(試験の頃のことはこのへんで触れています)。大学の講義案内によれば、この講義は、関連テーマを各自選んで行うプレゼンテーション(発表)と、そのプレゼンテーションをもとにした学術(小)論文、そして筆記試験とがワンセットになっていて、評価はその3つを総合して行われるとありました。私はごく個人的な理由(翻訳に役立つ知識を深めるためです)から受講することに決めたのですが、ふたを開けてみると、クラスメイトは10人強、マスターコース(修士課程)に所属する学生が大半で、学部生はわずか、中にはドクターコース(博士課程)の学生も何人かいました。私のような、外部からの受講生ももう1人いましたが、彼女はKB(Koninklijke Bibliotheek、日本で言えば、国会図書館)の職員でした。ハンガリー人とのことでしたが、オランダ語はネイティブ並(汗)講義の雰囲気は(教授の人柄もあいまって)和やかではあったものの、クラスが少人数なのに加え、「しっかり学究系」のみなさまの中に、なにを目指しているのか不明な「特殊小型系」が紛れ込んでいるような感あり、私としてはついていくのに必死でした。

nederlandseleeuw.jpg Leo_Hollandicus_-_Visscher.jpg

友人の赤ちゃんへのプレゼントにと選んだ「ライオン」、これも、オランダらしいもののひとつです(「激カワ」赤ちゃんでした!)。右は17世紀オランダの地図をライオンに見立てた作品です。

はじめてのことばかりの、手に汗にぎるスリル満点の講義(爆)でした。パワーポイントなどというしろものを使用しながらのプレゼンも初体験だったし。でも、講義自体はひじょうにおもしろく、受講前・受講後(ビフォー・アフターみたいですが)では、例えばオランダの静物画1枚をとっても、見方が変わっているのを感じます。現在では2つの独立した国家となっているオランダとベルギーが、大きなひとつの文化圏だった17世紀頃までの「ネーデルラント」、オランダからベルギーが独立した1830年以降のフランダース(つまり、ベルギーのオランダ語圏)文化、オランダらしいもの、フランダース特有のもの、それを主にアートを通して学んでいくという講義でした。教授はベルギー人、ルーヴァン大学でも教鞭を執っていて、初めて目にするラテン語のテキストでもすらすら読みこなし、学生にやさしく噛みくだいて説明してくださる(人文系分野専攻なら当然なのかもしれませんが)ような学者でした。毎年学科内で行うシンタクラースのパーティーと講義が重なった日には、ベルギーチョコの大きな袋を抱えて講義室に入ってきて「これはね、南米の最高の原料を使ったベルギーチョコなんだよ(なんでも、ご子息がそちら関係のお仕事をなさっているとのこと)。さあ、今日はプレゼンの日だし、チョコレートつまみながら聞こうねえ、この後シンタクラースのパーティーに持って行く分も充分あるからね、はい、まわすよ」と…ベルギー特有の文化(?)を味わいながらの講義というのも、初体験(初耳ともいう)でした。

werkstuk.jpg

↑小論文(10ページ)、「チラ見せ」すると、こんな感じ。

それにしても、大変だったことったら。シラバスの学者レベルなテキストを読むのも、プレゼンの準備や論文書きも、私の能力を超えている作業ばかり(涙)。わが家のお抱え家庭教師(しかも無給)にも泣きつき、すいぶんお世話になってしまいました(笑)。昨年度はオランダ文学史、今年度はこのオランダ語圏の文化関係の講義を選び、これで一応自分の興味のあるところ、まだ知識が足りていないと思うところは、少しフォローできたように思います。大学の講義はこのくらいにして、今後はこの2年間で得た知識を翻訳に生かしていくつもりです。

…と、ここまで書いたら電話が鳴りました。クラスメイトの1人で、ロシア人のユリアです。にゃんと!論文をまだ提出していないそうです!「シラバスをロシアの実家においてきちゃって困ってるんだけど、貸してくれる?」

わお、上には上がいるものですねー。これから書こうという人がいる!?
なにか、日本人とベルギー人とロシア人のジョークが作れそうです(笑)。

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【2010/02/1222:25】 |出来事
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